秋といえば、様々な種類のバラが出回ります。町のお花屋さんでもバラのラインナップが増えていることに気づきませんか?日に日に気温が下がり、冬に向けて寒い日が増えるこの時期は、室内で切り花を楽しむにもちょうどいい季節です。今回は、長野県にあるこだわりのバラを生産されている農家さん、「堀木園芸」さんにお邪魔して、オススメのバラや秋バラを長く楽しむコツを教えていただきました。
<男性にもこだわりのバラを>
堀木園芸さんのバラは、オリジナル品種を中心に作っていらっしゃいます。堀木園芸さんの二代目で、20代の頃、オランダで修行してきた堀木さんは「食事や知人との集まりなど、カジュアルな場所でも気軽に男性でも気軽に花を買っていく。そんな光景に衝撃を受けた」そうです。帰ってきてからこだわりのあるオリジナルローズの育種に取り組み、男性にも手に取ってもらえるようなバラを目指して、日々、栽培やバラの管理に力を入れています。
堀木園芸さんのバラには、海外のロックバンドや有名アーティストの楽曲の名前が付けられたものが多いのです。その一つがこの淡いベージュがひときわ美しい、「ワンダーウォール」というバラ。オアシスの名曲から名付けられたこの花には”君は僕の終着駅”という意味が込められていて、「プロポーズや告白などの大切な瞬間に男性がこのバラを選んでくれたら、そんな風に思って育てているんです。」とお話ししてくださいました。開いていくたびに表情が変わり、深みと味わいが増していくこのバラを、連れ添っていく男女の生涯に重ねて、大切な人に送ったら、一生忘れられないギフトになりそうですね。
<こだわりのバラたちをご紹介>
ゴースト(2006年)
「残像」という意味の名を持つバラ。花びらの先が尖っている「剣咲」タイプで中心のブラウンから外の紫色へと変化していくグラデーションが特徴。とても花持ちが良い品種でもある。女性からの人気が高いバラでもあるそうです。
バイアモーメント(2007年)
大輪で濃いローズピンクの花色。花持ちは大変よく、徐々にロゼット状になる咲き方も大きな魅力。「Hanging by a moment」から抜粋した名前で、「その瞬間をあなたと待つ」という意味がある通り、とても花持ちが良い。
ピースオブマイハート(2013年)
「ハートのかけら」という名前の通り、花の中央がハート型に三つに分かれて開花する。バラとは思えないような特別な咲き方のファンは多く、ウェディングブーケに入れたいという、花嫁のリクエストも絶えない大人気のバラです。
スペントアライフタイム(2007年)
純白で花弁数が多く、開花につれて花弁の縁に細かいフリルができる。開花して、満開になり、散っていく瞬間まで、とても綺麗なバラ。「生涯共に歩む」という意味が込められている。
<バラを長く楽しむために気をつける3つのこと>
秋バラでは香りのいい品種がたくさん出てきますが、残念ながら「香りの良さ」と「花持ちの良さ」は反比例するものなんです。「それでも、バラは香りがないと楽しくない!」とこだわりを持つ堀木さんの信念から香りにもこだわって生産しています。
生産者さんの目線から少しでも長く楽しむためのポイントを教えてもらいました。
①香りのバラは、持ちのいいバラや持ちのいい草花と一緒に飾る。
→そうすれば買ってきた時には香りを楽しみつつ、持つバラや草花は長く楽しむことができます。いい香りのバラを見つけたら、それを手に他のお花も合わせて飾りましょう。日持ちするお花がわからない時は、お店のスタッフに尋ねてみましょう。きっと丁寧に教えてくれるはず!
②朝晩の2回、水換えをする。
→ポイントは、「自分が飲めるくらい綺麗な水に入れてあげること」。バラが早く枯れてしまう原因は、水の中にバクテリアが発生して吸い上げる茎を詰まられせてしまうことだと言われています。鮮度を保つために、切り花の延命剤を使うことも大切です。
③直射日光や暖房の効いた部屋は避けて。
→花びらの水分は乾燥に取って蒸散が進んでしまいます。室内が乾燥しやすい冬場は、玄関など暖房があたらないところに飾ってあげると、少しでも日持ちするでしょう。
<まとめ>
堀木園芸の堀木さんに伺いながら、秋バラが身近に感じられるような、素敵なバラやお部屋で飾るポイントなどをご紹介してきました。あっという間に過ぎていく短い秋の季節を、華やかなバラと一緒に楽しんでください!
「堀木園芸」長野県下伊那郡松本町
http://www.horiki-rozen.com